ペースメーカーを扱うにあたってモードの理解は必須となります。
VVI・AAI・DDD・VOO・AOO・DOO・VDD・VDIなど…..
様々なモードがありますが臨床工学技士、医師、看護師はモードを共通認識で理解する必要があります。
特に思うことが、看護師の方はどの程度の内容を学校で勉強するかはわかりませんが、循環器関連の業務につかない方はさっぱりなイメージがあります。
逆に言うと、このモードだけでも分かっているだけで『此奴、できる!』と格が上がるので、この内容でぜひ覚えてくれたらと思います。
ちなみに、極論で言うと上記で上げたVVI、AAI、DDDのみで7割は対応できます!
ペースメーカーのモード表記について
まずはモードの表記についてです。
モードはNBGコード3文字〜4文字のアルファベットで表記され、以下の意味を持ちます。

上記の図からVVI、AAI、DDDの基本の3モードの動きを解説します。
VVI、AAIはできるだけ、シンプルに考えてください!
DDDは少しイメージを膨らませてほしいです。
<VVI>
心室電位(体表で言うQRS波)を観察し、
自己心室波が無い場合 → Vペーシングする。
自己心室波が有る場合 → Vペーシングしない(抑制)。
<AAI>
心房電位(体表で言うP波)を観察し、
自己心房波が無い場合 → Aペーシングする。
自己心房波が有る場合 → Aペーシングしない(抑制)。
<DDD>
DDDは上記のVVI、AAIを掛け合わせた機能に加え、3文字目にも『D』が入っています。
VVI、AAIの『I:抑制』に加え『T:同期』という機能を併せ持ちます。
心房(A)と 心室(V) の動きをA→Vの順番に制御するために追加された『同期』という機能が使われます。
〜ここから少し想像して考えてみてください〜
生理的な心臓の動きは、まず心房が収縮し、押し出された血液が心室に入り、心室が収縮することで全身に血液が送られます。
そのためA→Vの間には時間差が必要になってきます。
ペースメーカーは機械なのでこの時間差をプログラムする機能使ってA→Vという流れを制御する(A‐Vを同期させる)必要があります。
その時間差を作る機能が『AV delay』という設定です。
『delay』は『ディレイ:遅延』という意味です。
僅かな時間差なので150ms~200ms(0.15〜0.2秒)程度で設定されます。
①心房電位を観察し、
自己心房波が無い場合 → Aペーシングする。
自己心房波が有る場合 → Aペーシングしない(抑制)。
②AVディレイ作動(Aから150ms〜200ms間)
③AVディレイ内の、心室電位を観察し
AVディレイ内に自己心室波が無い場合 → AVディレイ時間経過後にVペーシングする(同期)。
AVディレイ内に自己心室波が有る場合 → Vペーシングしない(抑制)。
整理すると、3文字目の『D』は心房に追従する心室の動きに対して同期 or 抑制が発生するという表記となります。
以上の3モードを覚えればまずは問題ないかと思います。
基本モードの使われ方、
その他モードについて、
レートレスポンスに関して、
以上はまた別の記事で紹介します。
余談:そもそも、NBGコードのNBGとは?
North American. Society of Pacing and Electrophysiology
British Pacing and Electrophysiology Group
Generic Pacemaker-Code
北米心臓ペーシング学会
英国ペーシングおよび電気生理学グループ
汎用のペースメーカーコード
の略です!

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